| 長崎のトルコライス | ![]() |
|
| エキゾチックな港町の名物洋食 | ||
|
日本地図を描く時に一番複雑な地域は東シナ海に突き出た枝葉状の半島が錯綜している九州の西海岸一帯ではないでしょうか? 長崎県は県域全体が半島上に位置し、島々も多く、海岸線の長さは北海道(4,410km)に次いで長崎県(4,203km)が日本第二位です。海岸線の入り組んだところには良い港があるもので、長崎市は入り江の奥に位置する、古くから海外への渡頭となった歴史的にも重要な港町です。 |
||||
|
長崎はまた眺望も素晴らしいものです。丘の上にあるグラバー邸*1からの眺望や1000万ドルといわれる稲佐山からの夜景は実に印象的なものです。そういった丘や山に囲まれたすり鉢状の底に路面電車が縦横無尽に走り回る、賑やかな長崎のダウンタウンがあります。優美な眼鏡橋やこじんまりとした中華街*2、数々の歴史的建造物が密集した街をそぞろ歩くと、多くの歌に歌われ、観光客を引き寄せるエキゾチックさを実感します。 |
||||
|
エキゾチックといえば、長崎にはトルコライスなるローカルフードがあります。ローカルフードには名称だけではどのようなものか想像できないものが多いのですがトルコライスも国名のトルコとどんな関係があるのか?という興味の一点だけで、お店に足を運びたくなるネーミングであります。長崎の街中にはいたるところにトルコライスを提供するレストランがありますから、そのうちのどれかに入ってみましょう。運ばれてきたのはピラフの上にトンカツとスパゲティが乗っかった、「プレートもの」で、以前紹介した根室のエスカロップに良く似ていますが、スパゲティが必ず乗っかっているところが特徴的なところです。「お子様ランチを凝縮させて旗を取り除いたもの」と例えることもできます。 |
||||
|
トルコライスにはネーミングの由来や発祥なども奇説珍説*3がいろいろとあり、長崎に古くからあったことだけはたしか、というミステリアスな由来が典型的ローカルフードとしてトルコライスが有名になった一因でしょう。どの店で食べてもまことにボリュームのある一品で、坂道の多い観光都市、長崎をパワフルに散歩するための栄養源としても、また最適であります。 |
||||
|
あのうまいうまいトルコライスを家でも喰べたい! という向きは以下のレシピを参照して作るべし。ハインツのトマトケチャップとデミグラスソースを使えばかなりのレベルで再現可能です。 ★「ハインツのトルコライス」の作り方★ ----------------------------------------------- 材料(2人分)【ピラフ】ご飯一合、たまねぎ1/4個、にんにく半片、ベーコン30グラム、バター15グラム、水(ブイヨン)1カップ、トマトペースト:大さじ1、こしょう少々、塩小さじ1/2、【スパゲティ】パスタ(太め)100グラム、ピーマン1個、たまねぎ1/4個、ベーコン30グラム、ハインツ トマトケチャップ小さじ3、塩少々、オリーブ油大さじ1.5、オレガノ小さじ1、粗挽き黒こしょう少々、イタリアンパセリ少量、粉チーズ適量 【トンカツ】豚ロース肉(トンカツ用)2枚、卵適量、小麦粉適量、パン粉適量、こしょう適量、塩適量、ハインツ ちょっとだけデミグラスソース2袋、お好みで付け合わせのサラダ <引用説明> ----------------------------------------------- *1「グラバー邸」 南山手地区の高台の上にイギリス人貿易商トーマス・ブレーク・グラバー(1838-1911)が幕末の1863年に建設した木造の洋館。眺望絶景。付近にはほかにも洋館が点在する格好の散策スポットです。坂本龍馬とグラバーの関係など幕末ファンならずとも興味深い史実の勉強にもなります。 *2「中華街」 日本には横浜と神戸のほかに長崎にもチャイナタウンがあるのです。新地中華街といいます。規模は小さいですが、ちゃんぽん発祥の店や唐人屋敷などぜひ訪れたいスポットが界隈にはあります。 *3トルコライスに関する奇説珍説 「ピラフ」がトルコ起源であることから、ピラフのことをトルコライスと称した説、3種の食材からの「トリコロール」が訛ってトルコライスになった説、喫茶店「トリコロール」が出していたので説、「トルコ」は単なる接頭語説、土耳古(トルコ)めし説、トルコ架け橋説、などがあります。 取材・撮影・文章=高木壮太 +次を読む +前を読む +バックナンバー |