コラム「ローカルフードレシピ帳」

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ローカルフードレシピ帳
岡山のデミカツ丼
も〜もたろさん、ももたろさん、お腰につけたデミカツ丼!?
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カツ丼という食べ物はあまりにも古くから日本人に親しまれているため、平安時代くらいから日本にあったのではないかと錯覚してしまうくらい、日本の文化に完全に溶け込んでいます。いまでは多くの人にとってカツ丼は、もはや洋食であるという意識すら無くなっているのではないでしょうか? そしてカツ丼は地方ごとのバリエイション*1も豊かなのです。なかでも岡山のカツ丼はデミグラスソースを用いた独特のものであります。

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2009年4月1日に政令指定都市*2に移行した中国地方の中枢拠点都市、岡山市は日照の多い、明るい瀬戸内の都会であります。岡山といえば桃太郎。市内には桃太郎の名を冠した施設や商店が多く*3、岡山駅前の桃太郎像は岡山のシンボルであると同時に待ち合わせ場所としても親しまれています。外国人観光客が桃太郎像を指差し「オー!サムライウィズモンキー」と感嘆の声をあげています。桃太郎がはたして侍であるかどうかは異論のあるところではありますが、インパクトのあるキャラクターであることは事実のようです。

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岡山城下の繁華街にはカツ丼を提供する店が軒を連ねていますが、岡山ではラーメン店でカツ丼を食べるのがひとつのスタイルとなって定着しているようです。ラーメンが主なのかカツ丼が主なのか判然としない店舗も数多くありますが、岡山のラーメン店でカツ丼といえば、デミグラスカツ丼であることは言うまでもありません*4。今回訪れた「だてそば」は定評のある老舗で、ハーフサイズの支那そばとハーフサイズのカツ丼のセットが人気メニューです。

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デミグラスソースをくぐらせた薄めのカツ丼は、ご飯にもたっぷりとデミグラスソースをまぶしてあり、生卵を絡めた濃厚な一品であります。これをクラシカルな支那そばと一緒に、クラシカルな内装の店内でいただくと、なにやら「昭和30年代のご馳走」といった風情で感慨深いものがあります。大変ボリュームのある一品で膨れたおなかをさすりながら、日本三大庭園のひとつ、岡山後楽園のすばらしい芝生と築山を鑑賞しつつ、旭川の水辺を見下ろすと、そこには壮麗な岡山城の雄姿が水面に影を落としておりました。

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あのうまいうまいデミカツ丼を家でも喰べたい! という向きは以下のレシピを参照して作るべし。ハインツのデミグラスソースを使えばかなりのレベルで再現可能です。

★「ハインツのデミカツ丼」の作り方★
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材料(2人分)ごはん茶碗2杯、【トンカツ】豚ロース肉(トンカツ用)2枚、卵・小麦粉・パン粉・こしょう・塩各適量【ソース】ハインツ デミグラスソース1缶、しょうゆ大さじ1、塩小さじ1、水50cc【トッピング】水菜・トマトお好みで、温泉卵2個


<引用説明>
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*1カツ丼のバリエイション
カツ丼といえば卵とじカツ丼が全国的にポピュラーですが、名古屋の味噌カツ丼、福井や群馬、岩手に点在するソースカツ丼、会津若松の煮込みソースカツ丼、新潟の醤油たれカツ丼、沖縄の野菜あんかけカツ丼など、地域によってバリエイションが豊かで、どんぶり内のキャベツの有無など無数のサブバリエイションが存在します。

*2政令指定都市
都道府県と同レベルの権限を持つことのできる特典を与えられる、都市の勲章のようなもの。政令指定都市になると○○市××区のように「区」を持つことができます。岡山市は全国18番目です。

*3桃太郎の名を冠した施設、商店
桃太郎大通り、桃太郎スタジアム、桃太郎アリーナ、桃太郎プラザ、ももたろう自動車学校、桃太郎温泉、桃太郎ジーンズ、etc.岡山の街を歩いていると、いたるところ桃太郎だらけです。あっあんなところにも! と桃の看板を見つけるとそれはバーミヤンだったりします。

*4ラーメン店はデミカツ丼
もちろん、岡山にも一般的な卵とじカツ丼は存在します。どちらも「カツ丼」と呼びます。しかしラーメン店で提供されるカツ丼は圧倒的にデミカツ丼が多いようです。



取材・撮影・文章=高木壮太


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