コラム「ローカルフードレシピ帳」

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ローカルフードレシピ帳
北九州門司(もじ)港の焼きカレー
復興した国際貿易港に伝わる庶民的洋食
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北九州市は門司(もじ)、小倉、戸畑、八幡、若松の5つの街が合併して出来た都市で、いまでもそれぞれ独立した別の街*1の感があります。一番北端の門司はさらに門司と門司港の街に分かれています。門司港は関門海峡を挟んで本州の下関と向かい合う古い港町です。昔は大陸に向かう国際航路の発着港として栄えたため、大きな商社や立派なホテル、豪華な駅が今でも残っている、ミニ横浜、ミニ神戸*2のようなおしゃれなところです。

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門司港レトロと名付けられ整備された現在の門司港は、観光スポットとして全国から旅行者を惹きつけています。地元の人も「レトロに行ってくる」というふうに「レトロ」が地名として定着しています。居留地ふうの港周辺から大通りを隔てた地区は昔ながらの港町の商店街を歩くとカレーの匂いが漂っています。この港町には「焼きカレー」という古くから伝わるローカルフードがあります。

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「焼きカレー」という不思議なネーミングは私たちの興味を惹きつけてやみません。カレーは煮る物ではないのか?と誰もが思いますが、焼きカレーとはグラタン皿に入れたカレーにチーズを乗せてオーブンで焼き上げた「カレードリア」に近い食べ物です。カレードリアではなくて焼きカレーという直線的なネーミングを採用した門司港の人のセンス*3に好感を覚えるではありませんか。

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外国への窓口として栄えた門司港ですから、洋食も早くから伝わっていたのでしょう。カレーライスのバリエイションとして発生した焼きカレーはその後、港が衰退した後も庶民的洋食として脈々と継承され、昨今の門司港の再勃興とともに全国にその名が知れ渡るようになったのです。海峡と橋と山と港に優雅な建築群が織り成すダイナミックな景観*4の門司港の街には今日も潮の香りに混じってカレーとチーズの焼ける香ばしい香りが立ち込めて、旅行者の食欲を刺激しています。


あのうまいうまい焼きカレーを家でも喰べたい! という向きは以下のレシピを参照して作るべし。ハインツの「欧風ビーフカレー」を使えば、あなたオリジナルの焼きカレーがすぐに作れますよ。

★「ハインツ焼きカレー」の作り方★
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材料(4人分)ハインツ欧風ビーフカレー1缶、ごはん茶碗4杯、にんじん1/2、じゃがいも2個、たまねぎ1個、カリフラワー1/4、マッシュルーム1パック、いんげん10本、とろけるチーズ100g


<引用説明>
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*1北九州市
門司は国際的な港町、小倉は城下町、戸畑と八幡は製鉄所のある工業都市、若松は石炭の積み出し港、という風に街の性格も全く違います。対岸の下関も含めて、独自の関門都市圏を形成しています。

*2門司港の雰囲気
いろいろな様式の建造物がひしめきあっており、さながらモダン建造物博物館のようなところです。現在もオフィスや商店街、博物館として営業しています。海外旅行のことを「洋行」と言ってた頃の雰囲気がよく残っています。

*3門司港の人のセンス
あのユーモラスな「バナナの叩き売り」はここ門司港が発祥の地で、バナナの叩き売りを記念した碑が街中に建っています。叩き売りの実演もレトロ地区でよくやっています。

*4ダイナミックな景観
海峡を挟んだ都市景観はトルコのイスタンブールに良く似ています。和布刈(めかり)公園からの関門海峡と門司港の景色は実に素晴らしいものです。

取材・撮影・文章=高木壮太


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