コラム「ローカルフードレシピ帳」

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ローカルフードレシピ帳
加古川のかつめし
これぞ和製洋食の典型、播州地方が誇るローカルフードの見本
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瀬戸内海に面した温暖肥沃で日射に恵まれた明るい播州平野の中央をたおやかに流れる大きな川が加古川です。川原にはヌートリア*1がたくさん生息しています。この加古川のほとりに毛織物*2の町として栄えた加古川市があります。神戸の三宮から新快速で29分、姫路までは17分と近いので、地元の人は姫路に行く機会のほうが多いようです。この加古川には、加古川近辺にしかない「かつめし」なるローカルフードがあり、加古川独自の文化として全国に存在感をアピールしています。

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さて加古川駅についてみますと、意外や意外、大きな町*3です。駅前には播州地方を代表する地場デパートがそびえ建っています。デパ地下を覗いてみますとさっそくありました。かつめし用衣付き牛肉、かつめしのたれ・・・立派に定着しているようです。地上に上がり、桜並木のショッピングモールを歩くと、「かつめし」ののぼりが随所にみうけられます。歩道の上には、かつめしキャラクター「かっつん&デミーちゃん」のモニュメントもあります。頭の上にかつを乗せたゆるキャラぶりに、おもわず頬が緩みます。

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観光協会が配布している「かつめしマップ」を片手に気になるお店に入ってみてください。大衆食堂ふうのカジュアルな店から、リッチなレストランまで加古川市内にはかつめしを提供する店が150店以上もあるそうです。
かつめしとカツ丼はどう違うのか? と誰もが思いますが、最大の相違点はかつめしのかつはビフカツ*4であるということです。ビフカツというもの自体が東日本ではあまりポピュラーではないものなので東日本の人の目にはエキゾチックなものと映るかもしれません。

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味付けも盛り付けも店によって千差万別なのですが、基本は甘めのデミグラスソースのかかった、うすいビフカツとつけあわせの茹でキャベツがプレートの上に乗っています。
そしてここが重要なポイントなのですが、かつめしは「お箸」で食べるということです。洋食はナイフとフォークでという常識はもはや通用しません。お箸のほうが食べやすいのであればお箸でいただけばよいのです。合理的で良いではありませんか。理屈は抜きにして、さあ冷めないうちに食べちゃいましょう!

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あのうまいうまいかつめしを家でも喰べたい! という向きは以下のレシピを参照して作るべし。ハインツの「デミグラスソース」を使えばかなりのレベルで再現可能です。

★「ハインツのかつめし」の作り方★
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材料(1人分)牛ステーキ肉100g、ちょっとだけデミグラスソース1袋、ハインツ トマトケチャップ大さじ1、ウスターソース小さじ2、ごはん茶碗1杯、キャベツ1枚、パン粉・卵・小麦粉適宜、サラダ油適量


<引用説明>
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*1ヌートリア
体重9Kgにもなる大型のげっ歯類で、毛皮を取る為に大量に飼育したのが逃げ出して西日本各地で繁殖しています。水辺に住んでいて泳ぐのが得意、水草を食べます。

*2毛織物の町
加古川はニッケの城下町として19世紀末から栄えました。ニッケの工場跡は大きなショッピングセンターになっており、元工場施設である赤レンガの歴史的建造物がカラオケ店になっていたりします。

*3加古川は大きな町
神戸と姫路の間にある町として、加古川は人口27万人弱、ちょっとした県庁所在地クラスの貫禄のある街です。かつめしマップの範囲を徒歩で回るのは困難なほど広大な市街地を擁しています。

*4ビフカツ
ビフカツ=ビーフカツ。要するに薄切り牛肉のフライのことです。大阪や神戸のレストランにはよくビフカツがメニューに出ています。トンカツより少し高価です。近年ブームの大阪ふう串カツも、牛肉を使用していることが多いようです。

取材・撮影・文章=高木壮太


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